ステムリム|レダセムチドによる急性期脳梗塞フェーズ2治験の見どころ


ステムリムは2021年7月15日、「レダセムチド(HMGB1ペプチド)に関する急性期脳梗塞を対象とした第II相試験の進捗(患者組み入れ完了)に関するお知らせ」と題し、レダセムチドによる急性期脳梗塞フェーズ2治験の予定エンロール数150人の登録が完了したことを報告しました。

再生誘導医薬品であるレダセムチドは、表皮水疱症フェーズ2治験(エンロール数:9人)において人体に対する再生能力の有効性を示しました。

しかし、皮膚はそもそもが再生能力を強く備える細胞であることや、エンロール数の少なさから、レダセムチドの再生能力が限定的であるというリスクを拭い去るには至っていません。

そして、そのリスクを拭い去れるかどうかが本件のレダセムチドによる急性期脳梗塞フェーズ2治験にかかっています。

同治験の注目点はレダセムチドが十分な数の間葉系幹細胞を呼び起こす事ができるかどうかを第一に、間葉系幹細胞がダメージを負った脳神経細胞への十分な栄養供給を実行するかどうか、さらに、同じ様にダメージを負った血管組織への栄養供給および組織再生を実行するかどうかです。

医薬品の世界では理論上、そして、動物実験では治療効果を発揮するものの、パワー不足を理由に人体では十分な効果を得られないケースが多々起こります。

そのため、本件の脳梗塞フェーズ2治験は今後のレダセムチドによる開発に大きく影響を与えることになりそうです。

 

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