ラクオリア創薬は2日連続の大幅上昇 2日連続ストップ安の窪田製薬ホールディングスはPBOS-OCTやクボタメガネに期待が集まり急反発

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 1 創薬企業の相場概況

本日の創薬株はラクオリア創薬と窪田製薬ホールディングス(窪田製薬)が大幅に上昇しました。

ラクオリア創薬は胃食道逆流症治療薬「tegoprazan」の販売が好調であることを発端とする評価の見直しや、難病・希少疾患を適応とした細胞内抗体による治療薬の開発が材料視され、昨日に引き続き、本日も大幅に上昇しました。

そして、ラクオリア株が1,000円を超えるのは7ヶ月ぶりです。

前回(2021年12月下旬)も今回と同様に800円台からのジャンプアップとなりましたが、1,250円を高値とし、一ヶ月を掛けて1,000円を下回りました。

さらに、前回の上昇の理由は、久光製薬社とのライセンス契約締結(契約一時金6億円、開発マイルストン30億円)とそれに伴う通期業績の上方修正が主な材料でした。

一方、今回の上昇に関しては、稼ぎ頭のtegoprazanの販売が好調であることと、ユニークな細胞内抗体による治療薬開発の取り組みが評価されたからです。

以上を踏まえると、前回の材料に比べ、今回の方が材料のインパクトは大きいと考えられます。

そのため、本日の終値は1,069円となりましたが、上昇余地はまだ残されていると思われます。

▼ラクオリア創薬のtegoprazanの販売実績に関する参考記事

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窪田製薬は主要パイプラインの「エミクススタト塩酸塩」によるスターガルト病フェーズ3試験において、主要評価項目が未達であったことから、同社株は2日連続のストップ安となり、株価がどこまで落ち込むか予想が付かない状況でした。

しかしながら、窪田製薬株は3日ぶりに反発し、上昇率は10%を超えるものとなりました。

その背景には、米国で推定2,000万人以上の潜在利用者を対象とした、遠隔眼科医療用網膜モニタリング機器PBOS-OCT(光干渉断層計)の開発に対する期待が大きいと考えられます。

▼窪田製薬のPBOS-OCTの市場規模に関する参考記事

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医療機器は医薬品開発に比べて遥かに開発進捗が早く、費用も安く済みます。

さらに、窪田製薬は8月2日にPBOS-OCTの主要特許を取得したことで、PBOS-OCTの導出交渉が加速し、製品化に向けた動きが活発になると期待されます。

フェーズ3まで進んだスターガルト病治療薬の開発失敗は残念な結果に終わってしまいましたが、クボタメガネが規模は小さいながらも反響が良好であることや、PBOS-OCTの開発にも動きが見られそうであることから、下値を拾う動きはこれからも見られそうです。



 2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)

【ジーエヌアイグループ】

2022年12月期 第2四半期連結決算概要

【カルナバイオサイエンス】

個人投資家向けオンライン会社説明会の動画を掲載いたしました。

【キャンバス】

資金使途及び支出見込み時期の変更について

新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書(進捗状況)

事業計画及び成長可能性に関するご説明資料

CBP501臨床第2相試験ステージ1 被験者登録完了のおしらせ

【カイオム・バイオサイエンス】

2022年12月期第2四半期決算説明会の動画を掲載いたしました。

【キッズウェル・バイオ】

オメガインベストメント株式会社より当社レポート(2023年3月期第1四半期アップデート)が配信されました。

【サンバイオ】

ストック・オプション(新株予約権)の付与に関するお知らせ

【メディシノバ】

MN-166(イブジラスト)のLong-COVID(新型コロナ後遺症)を対象とするカナダ政府助成金による大規模臨床治験への参加に関するお知らせ

【クリングルファーマ】

2022年臨時株主総会招集通知

 3 創薬株価指数と主要株価指数

創薬株価指数 終値 前日比(%)
創薬平均株価 585円 +2円(+0.37%)
BR平均株価【大型株】 1,739円 +3円(+0.16%)
BR平均株価【低分子】 706円 -1円(-0.18%)
BR平均株価【低分子(大型株除く)】 336円 +9円(+2.72%)
BR平均株価【ペプチド・タンパク】 630円 +12円(+1.97%)
BR平均株価【ペプチド・タンパク(大型株除く)】 78円 +1円(+1.13%)
BR平均株価【抗体・アプタマー】 221円 +2円(+0.74%)
BR平均株価【再生医療[細胞・増殖因子]】 765円 -4円(-0.58%)
BR平均株価【遺伝子】 340円 -2円(-0.58%)
主要株価指数 終値 前日比(%)
TOPIX33[医薬品] 3,351円 +9円(+0.26%)
NBI* 4,224ドル -57ドル(-1.34%)
日経平均株価 29,223円 +355円(+1.23%)
NASDAQ 13,103ドル -26ドル(-0.19%)

*NBI:NASDAQ Biotechnology Index

 4 創薬株価指数とテクニカル指標





創薬平均株価:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス

BR平均株価【大型株】:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム

BBR平均株価【低分子】:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、デルタフライファーマ、メディシノバ、レナサイエンス

BBR平均株価【低分子(大型株除く)】:カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、デルタフライファーマ、メディシノバ、レナサイエンス

BR平均株価【ペプチド・タンパク】:オンコセラピー・サイエンス、ペプチドリーム、ブライトパス・バイオ、ファンペップ

BR平均株価【ペプチド・タンパク(大型株除く)】:オンコセラピー・サイエンス、ブライトパス・バイオ、ファンペップ



BR平均株価【抗体・アプタマー】:カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、リボミック、ペルセウスプロテオミクス

BR平均株価【再生医療[細胞・増殖因子]】:サンバイオ、ヘリオス、ステムリム、クリングルファーマ

BR平均株価【遺伝子】:アンジェス、ナノキャリア、オンコリスバイオファーマ、モダリス

 4 創薬企業の相場のまとめ




全体
値上がり銘柄数 17銘柄
値下がり銘柄数 7銘柄
変わらず 4銘柄
出来高 5,773万株
売買代金 237億円
時価総額 8,103億円
個別銘柄 終値 前日比(%)
ジーエヌアイグループ 1,864円 -113円(-5.7%)
アンジェス 353円 -5円(-1.4%)
オンコセラピー・サイエンス 64円 0円(0.0%)
そーせいグループ 1,656円 +19円(+1.2%)
ナノキャリア 217円 +5円(+2.4%)
カルナバイオサイエンス 922円 +9円(+1.0%)
キャンバス 682円 -24円(-3.4%)
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 210円 0円(0.0%)
ラクオリア創薬 1,069円 +90円(+9.2%)
シンバイオ製薬 775円 -7円(-0.9%)
カイオム・バイオサイエンス 170円 +2円(+1.2%)
キッズウェル・バイオ 232円 +1円(+0.4%)
ペプチドリーム 1,745円 +35円(+2.0%)
オンコリスバイオファーマ 535円 +5円(+0.9%)
リボミック 208円 +2円(+1.0%)
サンバイオ 1,148円 +3円(+0.3%)
ヘリオス 337円 0円(0.0%)
ブライトパス・バイオ 82円 +2円(+2.5%)
窪田製薬ホールディングス 169円 +20円(+13.4%)
ソレイジア・ファーマ 71円 +2円(+2.9%)
Delta−Fly Pharma 960円 0円(0.0%)
ステムリム 846円 -15円(-1.7%)
メディシノバ 332円 +7円(+2.2%)
ファンペップ 217円 +7円(+3.3%)
ペルセウスプロテオミクス 399円 +1円(+0.3%)
モダリス 451円 -7円(-1.5%)
クリングルファーマ 536円 -5円(-0.9%)
レナサイエンス 376円 +12円(+3.3%)

 6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い

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