1 創薬企業の相場概況
本日の創薬株は各カテゴリー満遍なく買われ、創薬平均株価は前日比1.3%高の上昇となり取引を終えています。
しかし、大幅な上昇となったジーエヌアイグループ(GNI)を除いた場合での同上昇幅は1%以下となりました。
さらに、全体の売買代金は前日比4割増となったものの、上昇銘柄数の増加が限定的であることから、創薬株が堅調に推移したとは言い難い結果です。
個別では昨日に引き続きGNIが8%を超す大幅な上昇となりました。
GNIはこの2日間で約13%の上昇となったことで過熱感が非常に強まり、それに伴う下落リスクが上昇していますが、それを補って余りある程の勢いが、今のGNIにはあります。
これは代表的なトレンド指標であるMACDおよびDMIによるサインです。
それ以外の指標では、パラボリックが上昇トレンドを示し、一目均衡表では3つの観点(基準線・転換線/先行スパン/遅行線)全てにおいて強気を指しています。
また、乖離率の観点では25日移動平均線乖離率が30%に迫っているものの、ボリンジャーバンド(25日)が±1σ(1,592~1,900円)の範囲内であることから許容範囲と見込まれます。
そのため、過熱感が強まっているものの、GNIの株価は上昇基調と言えるでしょう。
GNIが本日の上昇率1位となった一方、下落率1位となった銘柄が前日比7.8%安のクリングルファーマです。
クリングルファーマは2週間前に上値抵抗線である850円の突破をチャレンジしましたが、それに失敗するとズルズルと下落基調となり、本日700円まで値を下げました。
テクニカル指標においては下落基調であったことから過熱感は乏しいものの、MACDおよびDMIでは下落トレンド形成の調光を見せており、今後の株価推移は楽観視できない状況です。
そのような中、一目均衡表では3つの内2つの項目で強気を示していることから、クリングルファーマの株価推移は下落トレンドとなるのではなく、もみ合いとなる可能性が残されています。
しかし、来週には先行スパンの入れ替わりと、一目均衡表の雲が薄くなることが見込まれているため、一気に雲を下抜ける可能性も残されています。
その場合、先に上げたテクニカル指標(RSI・MACD・DMI)に加え、一目均衡表も弱気となるため、クリングルファーマの株価動向には注視する必要があります。
2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)
【アンジェス】
・第28回 日本遺伝子細胞治療学会学術集会における発表資料を掲載いたしました
【カイオム・バイオサイエンス】
・第18回新株予約権(行使価額修正条項付)の大量行使に関するお知らせ
【ブライトパス・バイオ】
【メディシノバ】
・MN-001(タイペルカスト)の2型糖尿病または高中性脂肪血症を併発するNAFLD患者を対象とするフェーズ2臨床治験開始に関するお知らせ
3 創薬株価指数と主要株価指数
創薬株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
創薬平均株価 | 552円 | +7円(+1.31%) |
BR平均株価【大型株】 | 1,538円 | +39円(+2.60%) |
BR平均株価【低分子】 | 645円 | +19円(+3.04%) |
BR平均株価【低分子(大型株除く)】 | 337円 | +1円(+0.18%) |
BR平均株価【ペプチド・タンパク】 | 575円 | +3円(+0.49%) |
BR平均株価【ペプチド・タンパク(大型株除く)】 | 81円 | +0円(+0.32%) |
BR平均株価【抗体・アプタマー】 | 227円 | -2円(-0.94%) |
BR平均株価【再生医療[細胞・増殖因子]】 | 770円 | +4円(+0.58%) |
BR平均株価【遺伝子】 | 349円 | -2円(-0.71%) |
主要株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
TOPIX33[医薬品] | 3,328円 | +39円(+1.17%) |
NBI* | 3,909ドル | +2ドル(+0.06%) |
日経平均株価 | 27,716円 | +84円(+0.30%) |
NASDAQ | 11,563ドル | -220ドル(-1.87%) |
*NBI:NASDAQ Biotechnology Index
4 創薬株価指数とテクニカル指標
創薬平均株価:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
BR平均株価【大型株】:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム
BBR平均株価【低分子】:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、デルタフライファーマ、メディシノバ、レナサイエンス
BBR平均株価【低分子(大型株除く)】:カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、デルタフライファーマ、メディシノバ、レナサイエンス
BR平均株価【ペプチド・タンパク】:オンコセラピー・サイエンス、ペプチドリーム、ブライトパス・バイオ、ファンペップ
BR平均株価【ペプチド・タンパク(大型株除く)】:オンコセラピー・サイエンス、ブライトパス・バイオ、ファンペップ
BR平均株価【抗体・アプタマー】:カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、リボミック、ペルセウスプロテオミクス
BR平均株価【再生医療[細胞・増殖因子]】:サンバイオ、ヘリオス、ステムリム、クリングルファーマ
BR平均株価【遺伝子】:アンジェス、ナノキャリア、オンコリスバイオファーマ、モダリス
4 創薬企業の相場のまとめ
全体 | |
---|---|
値上がり銘柄数 | 16銘柄 |
値下がり銘柄数 | 10銘柄 |
変わらず | 2銘柄 |
出来高 | 2,418万株 |
売買代金 | 136億円 |
時価総額 | 8,014億円 |
個別銘柄 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
ジーエヌアイグループ | 1,746円 | +134円(+8.3%) |
アンジェス | 373円 | -8円(-2.1%) |
オンコセラピー・サイエンス | 67円 | +1円(+1.5%) |
そーせいグループ | 1,361円 | +33円(+2.5%) |
ナノキャリア | 204円 | +2円(+1.0%) |
カルナバイオサイエンス | 907円 | +8円(+0.9%) |
キャンバス | 793円 | +3円(+0.4%) |
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 | 225円 | +6円(+2.7%) |
ラクオリア創薬 | 802円 | -9円(-1.1%) |
シンバイオ製薬 | 672円 | -14円(-2.0%) |
カイオム・バイオサイエンス | 170円 | -1円(-0.6%) |
キッズウェル・バイオ | 251円 | -5円(-2.0%) |
ペプチドリーム | 1,574円 | +8円(+0.5%) |
オンコリスバイオファーマ | 546円 | +2円(+0.4%) |
リボミック | 203円 | -2円(-1.0%) |
サンバイオ | 1,051円 | -11円(-1.0%) |
ヘリオス | 390円 | 0円(0.0%) |
ブライトパス・バイオ | 88円 | 0円(0.0%) |
窪田製薬ホールディングス | 281円 | +7円(+2.6%) |
ソレイジア・ファーマ | 94円 | +2円(+2.2%) |
Delta−Fly Pharma | 956円 | +7円(+0.7%) |
ステムリム | 884円 | +27円(+3.2%) |
メディシノバ | 333円 | +1円(+0.3%) |
ファンペップ | 212円 | -7円(-3.2%) |
ペルセウスプロテオミクス | 423円 | +1円(+0.2%) |
モダリス | 455円 | +13円(+2.9%) |
クリングルファーマ | 700円 | -59円(-7.8%) |
レナサイエンス | 385円 | -3円(-0.8%) |
6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い
当記事の内容がお気に召しましたら、皆様のフォロワーの方々へ共有して頂けると励みになります。
下部にあるシェアボタン(FacebookとTwitter)をクリックすることで簡単に当記事をシェア出来ますので、ご協力の程何卒よろしくお願い申し上げます。