本日の主役は小型株 ソレイジア・ファーマとナノキャリアが市場環境の変化で恩恵を得られる見込み クリングルファーマに続き窪田製薬がMSワラント残高0となり上昇、サンバイオも流れに乗る可能性大

CATEGORY

 1 創薬企業の相場概況

本日の創薬株は下落したものの、上昇銘柄数は28銘柄中16銘柄となりました。

大型株と中型株が冴えない一方、小型株は強く、250円の抵抗線を上振れました。

小型株は先んじて上昇トレンドを形成してきましたが、本日の抵抗線の上振れにより、そのトレンド強度は強まったと考えられます。

その背景には、小型株において規模の小さな治験や市場規模の小さな製品に対して、市場からの反応が得られやすくなったからではないでしょうか。

ここ1~2年間は早期段階の治験において良好な結果や、市場規模の小さな製品の承認を得たとしても、市場からの反応は限定的であり、小型株への投資はハイリスク・ローリターンな状況が続いていました。

しかし、近頃その状況に変化が見られ、現在小型株の主役であるキャンバスや窪田製薬ホールディングスの他、Delta−Fly Pharmaも上記理由による株価の上昇が認められます。

そのため、2022年第3四半期に試験結果が発表されるソレイジア・ファーマ(大腸癌治療薬「SP-05」)やナノキャリア(卵巣癌治療薬「VB-111」)は、リスクとリターンが見合った勝負が行える銘柄でしょう。




そして、小型株が主役となった一日において、窪田製薬ホールディングスはMSワラント残高が0になったことを報告し、創薬株上昇率2位の上げ幅となりました。

同社は同時に第18回国際近視学会において「クボタメガネテクノロジー」に関する発表を行うと報告しましたが、同じようにMSワラント残高が0になったクリングルファーマも大幅な上昇を経験していることから、本日の窪田製薬ホールディングスの上昇もMSワラント残高を材料にしたものと考えられます。

MSワラント残高に関連して、中型株のサンバイオは同残高が発行総数の10%となりました。

サンバイオは先駆け審査指定制度を活用した慢性期外傷性脳損傷治療薬「SB623」の承認申請を今年3月に完了しており、同年9月までの審査完了が見込まれています。

そして、サンバイオ株は9月に向けて注目が高まると予想され、MSワラントの行使も行いやすくなると想定されることから、まもなく同残高が0になると考えられます。

その際、クリングルファーマや窪田製薬ホールディングスと同様の値動きとなる可能性が高いと思われます。



 2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)

【アンジェス】

第28回 日本遺伝子細胞治療学会学術集会において当社社員2名が講演します

【サンバイオ】

行使価額修正条項付新株予約権の大量行使に関するお知らせ

【ソレイジア・ファーマ】

エピシル口腔用液(episil,SP-03)事業権利取得のお知らせ

 3 創薬株価指数と主要株価指数

創薬株価指数 終値 前日比(%)
創薬平均株価 523円 -2円(-0.43%)
BR創薬株3種 1,387円 -19円(-1.38%)
BR創薬株7種 924円 -11円(-1.21%)
BR中型株指数 548円 -5円(-0.86%)
BR小型株指数 251円 +4円(+1.58%)
主要株価指数 終値 前日比(%)
TOPIX33[医薬品] 3,339円 +80円(+2.46%)
NBI* 4,038ドル +20ドル(+0.50%)
日経平均株価 26,812円 +295円(+1.11%)
NASDAQ 11,635ドル +14ドル(+0.12%)

*NBI:NASDAQ Biotechnology Index

 4 創薬株価指数とテクニカル指標

創薬平均株価構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス

BR創薬株3種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム

BR創薬株7種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、そーせいグループ、ペプチドリーム、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム

BR中型株指数構成銘柄:アンジェス、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム

BR小型株指数構成銘柄:オンコセラピー・サイエンス、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、オンコリスバイオファーマ、リボミック、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス

 4 創薬企業の相場のまとめ




全体
値上がり銘柄数 16銘柄
値下がり銘柄数 10銘柄
変わらず 2銘柄
出来高 3,649万株
売買代金 1,862,640万円
時価総額 7,490億円
個別銘柄 終値 前日比(%)
ジーエヌアイグループ 1,277円 -7円(-0.5%)
アンジェス 375円 -10円(-2.6%)
オンコセラピー・サイエンス 65円 0円(0.0%)
そーせいグループ 1,180円 -48円(-3.9%)
ナノキャリア 278円 -2円(-0.7%)
カルナバイオサイエンス 931円 +7円(+0.8%)
キャンバス 889円 +150円(+20.3%)
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 206円 +3円(+1.5%)
ラクオリア創薬 750円 +10円(+1.4%)
シンバイオ製薬 741円 -16円(-2.1%)
カイオム・バイオサイエンス 172円 -3円(-1.7%)
キッズウェル・バイオ 265円 +2円(+0.8%)
ペプチドリーム 1,556円 -6円(-0.4%)
オンコリスバイオファーマ 536円 +1円(+0.2%)
リボミック 210円 +3円(+1.4%)
サンバイオ 1,040円 +7円(+0.7%)
ヘリオス 344円 0円(0.0%)
ブライトパス・バイオ 88円 -2円(-2.2%)
窪田製薬ホールディングス 241円 +25円(+11.6%)
ソレイジア・ファーマ 87円 +2円(+2.4%)
Delta−Fly Pharma 1,126円 +18円(+1.6%)
ステムリム 757円 -6円(-0.8%)
メディシノバ 348円 +2円(+0.6%)
ファンペップ 209円 -6円(-2.8%)
ペルセウスプロテオミクス 424円 +13円(+3.2%)
モダリス 485円 +17円(+3.6%)
クリングルファーマ 710円 +38円(+5.7%)
レナサイエンス 371円 +3円(+0.8%)

 6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い

当記事の内容がお気に召しましたら、皆様のフォロワーの方々へ共有して頂けると励みになります。

下部にあるシェアボタン(FacebookとTwitter)をクリックすることで簡単に当記事をシェア出来ますので、ご協力の程何卒よろしくお願い申し上げます。

創薬企業の重要事象の解説

















創薬企業の毎日の動き