1 創薬企業の相場概況
日米株が上昇となる中、本日の創薬株も僅かながら上昇しました。
創薬株はこれで4日続伸となり、6月20日につけた底値以降、着実に上昇を続けています。
現在515円まで値を戻した創薬株は、2022年の上値抵抗線560円まで残すところ10%となりました。
2021年1月から始まった長期的な下落トレンドの終焉に向け、創薬株は560円超えを目指したいところです。
個別銘柄では日本国内における新型コロナウイルス感染者数の増加を意識し、同ワクチンと同治療薬を開発しているアンジェスに買いが集中しました。
その結果、アンジェスは前日比6.3%高と大幅に上昇し、本日の創薬株値上がり率1位となりました。
しかしながら、日本国内の一日あたりの同感染者数とアンジェスの株価推移に相関性はなく、今後の感染者数の増加が見込まれる状況において、それを理由とするアンジェス株の上昇は考え難いです。
ただし、アンジェスは5月に入って以降、370~380円の抵抗線の突破に苦戦しており、短期的にとはいえ前途材料を見方に同抵抗線を突破することがあれば、一気に上昇トレンド転換となる可能性があります。
アンジェスは現在ダブルボトムを形成しており、それに加えて上値抵抗線を突破したとあれば、上昇トレンド転換の可能性が非常に高まるでしょう。
ペプチドリームは前日の大幅な上昇の影響が懸念され、取引開始直後は前日比マイナスとなる水準まで売り込まれましたが、その後持ち直し、前日比2%高となる1,521円で取引を終えました。
昨日の記事においてペプチドリームには1,450円から100円ごと上値抵抗線が存在すると言及しましたが、早くも2本目の抵抗線突破が見えてきました。

ペプチドリームは前日の発表によって、日本メジフィジックスとのペプチド-放射性核種複合体の治療薬および診断薬の創製に関する共同研究開発契約の終了を報告しました。
放射性医薬品事業の発展に関してペプチドリームは精力的な動きを見せており、来月に発表が見込まれる同事業の売上高に期待が持たれます。
同結果が良好な場合、4本の抵抗線全てを突破すると見込まれ、その時点を以て上昇トレンド転換と認めることが出来るのではないでしょうか。
2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)
【ラクオリア創薬】
・選択的TRPM8遮断薬(アザスピロ誘導体)の韓国における特許査定のお知らせ
【ペプチドリーム】
・日本メジフィジックスとの戦略的共同研究開発および商業化に関する取り組みの終了および権利譲渡についてのお知らせ
3 創薬株価指数と主要株価指数
創薬株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
創薬平均株価 | 515円 | +4円(+0.80%) |
BR創薬株3種 | 1,381円 | +9円(+0.66%) |
BR創薬株7種 | 915円 | +8円(+0.90%) |
BR中型株指数 | 537円 | +7円(+1.41%) |
BR小型株指数 | 245円 | +1円(+0.55%) |
主要株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
TOPIX33[医薬品] | 3,288円 | +47円(+1.45%) |
NBI* | 3,923ドル | +9ドル(+0.24%) |
日経平均株価 | 26,491円 | +371円(+1.42%) |
NASDAQ | 11,362ドル | +40ドル(+0.35%) |
*NBI:NASDAQ Biotechnology Index
4 創薬株価指数とテクニカル指標
創薬平均株価構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
BR創薬株3種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム
BR創薬株7種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、そーせいグループ、ペプチドリーム、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR中型株指数構成銘柄:アンジェス、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR小型株指数構成銘柄:オンコセラピー・サイエンス、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、オンコリスバイオファーマ、リボミック、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
4 創薬企業の相場のまとめ
全体 | |
---|---|
値上がり銘柄数 | 15銘柄 |
値下がり銘柄数 | 12銘柄 |
変わらず | 1銘柄 |
出来高 | 1,892万株 |
売買代金 | 1,052,123万円 |
時価総額 | 7,384億円 |
個別銘柄 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
ジーエヌアイグループ | 1,267円 | -3円(-0.2%) |
アンジェス | 356円 | +21円(+6.3%) |
オンコセラピー・サイエンス | 66円 | +1円(+1.5%) |
そーせいグループ | 1,223円 | -19円(-1.5%) |
ナノキャリア | 275円 | -3円(-1.1%) |
カルナバイオサイエンス | 934円 | +18円(+2.0%) |
キャンバス | 639円 | +8円(+1.3%) |
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 | 205円 | +1円(+0.5%) |
ラクオリア創薬 | 733円 | +2円(+0.3%) |
シンバイオ製薬 | 757円 | +12円(+1.6%) |
カイオム・バイオサイエンス | 170円 | -3円(-1.7%) |
キッズウェル・バイオ | 267円 | +1円(+0.4%) |
ペプチドリーム | 1,521円 | +31円(+2.1%) |
オンコリスバイオファーマ | 535円 | +2円(+0.4%) |
リボミック | 201円 | -2円(-1.0%) |
サンバイオ | 1,025円 | -2円(-0.2%) |
ヘリオス | 337円 | -10円(-2.9%) |
ブライトパス・バイオ | 88円 | 0円(0.0%) |
窪田製薬ホールディングス | 220円 | +7円(+3.3%) |
ソレイジア・ファーマ | 83円 | -2円(-2.4%) |
Delta−Fly Pharma | 1,119円 | -7円(-0.6%) |
ステムリム | 762円 | -3円(-0.4%) |
メディシノバ | 348円 | -1円(-0.3%) |
ファンペップ | 214円 | +7円(+3.4%) |
ペルセウスプロテオミクス | 405円 | +14円(+3.6%) |
モダリス | 448円 | +3円(+0.7%) |
クリングルファーマ | 672円 | +26円(+4.0%) |
レナサイエンス | 368円 | -2円(-0.5%) |
6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い
当記事の内容がお気に召しましたら、皆様のフォロワーの方々へ共有して頂けると励みになります。
下部にあるシェアボタン(FacebookとTwitter)をクリックすることで簡単に当記事をシェア出来ますので、ご協力の程何卒よろしくお願い申し上げます。