1 創薬企業の相場概況
先週末の米国株、および、同ヘルスケア株は軟調でしたが、本日の創薬株は堅調に推移しました。
なかでも、小型株(BR小型株指数)は前営業日と本日で約8%の大幅な上昇となったことで、1ヶ月前の240円台にあと少しというところまで迫りました。
小型株は3月中旬以降、1ヶ月をかけて上昇し、その後、1ヶ月をかけて下落しました。
そして、小型株は底値220円から再び反発し、上昇トレンドを形成していく兆候が見られます。
小型株は出来高も増加傾向であるため、直近のターゲットである260円を超えられるかに注目が集まります。
小型株以上に勢いが強い大型株(BR創薬株3種:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム)は2日間で10%に迫る上昇となりました。
小型株同様に底入れの兆候が見られる大型株では、先週はGNIが上昇を牽引しましたが、今週はこれまで出遅れていたそーせいとペプチドリームが大きく値を上げ、同指数の上昇に寄与しました。
先週末に米国のベンチャーキャピタルであるArch Venture Partners社が30億ドル規模の医療特化ファンドを立ち上げたと報じられ、その資金は新薬開発やゲノム編集に関連する企業に振り分けられるようです。
また、同ファンドの資金は日本企業への投資へも充てられるとのことで、時価総額もさることながら、GPCR(Gタンパク質共役受容体)創薬プラットフォームを持つそーせいや、ペプチド創薬プラットフォームを持つペプチドリームは、その独自性の強い資産(創薬プラットフォーム)を持っていることで、同ファンドに関わる可能性が高く、それが本日の大幅な株価上昇へと繋がったと思われます。
さらに、小型株のモダリスは同ファンドの恩恵を得られる可能性が最も高そうです。
最近のモダリスは、フィデリティ投信、三井住友トラスト・アセットマネジメント(共同保有:日興アセットマネジメント社)、SBIインベストメント(共同保有:レオス・キャピタルワークス社、SBI証券社)と、立て続けに投資法人からの買いが増加しています。
モダリスはゲノム編集技術による創薬が最も進んでいる創薬銘柄であるため、前記3社のように同ファンドもモダリス株を購入すると予想されます。
2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)
【キッズウェル・バイオ】
・オメガインベストメント株式会社より当社レポート(2022年3月期アップデート)が配信されました。
【ヘリオス】
・TREASURE試験の速報値に関するお知らせ-体性幹細胞再生医薬品HLCM051の日本における脳梗塞急性期を対象とする治験
【クリングルファーマ】
3 創薬株価指数と主要株価指数
創薬株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
創薬平均株価 | 547円 | +14円(+2.52%) |
BR創薬株3種 | 1,478円 | +66円(+4.71%) |
BR創薬株7種 | 1,005円 | +21円(+2.17%) |
BR中型株指数 | 622円 | -15円(-2.38%) |
BR小型株指数 | 238円 | +9円(+3.78%) |
主要株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
TOPIX33業種別-医薬品 | 3,138円 | +68円(+2.20%) |
NASDAQ Biotechnology Index | 3,692米ドル | +29米ドル(+0.80%) |
日経平均株価 | 26,996円 | +256円(+0.96%) |
NASDAQ | 11,355米ドル | -34米ドル(-0.30%) |
4 創薬株価指数とテクニカル指標
創薬平均株価構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
BR創薬株3種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム
BR創薬株7種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、そーせいグループ、ペプチドリーム、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR中型株指数構成銘柄:アンジェス、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR小型株指数構成銘柄:オンコセラピー・サイエンス、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、オンコリスバイオファーマ、リボミック、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
4 創薬企業の相場のまとめ
全体 | |
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値上がり銘柄数 | 24銘柄 |
値下がり銘柄数 | 2銘柄 |
変わらず | 2銘柄 |
出来高 | 3,627万株 |
売買代金 | 2,342,103万円 |
時価総額 | 7,845億円 |
個別銘柄 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
ジーエヌアイグループ | 1,182円 | -28円(-2.3%) |
アンジェス | 383円 | +17円(+4.6%) |
オンコセラピー・サイエンス | 68円 | +3円(+4.6%) |
そーせいグループ | 1,238円 | +60円(+5.1%) |
ナノキャリア | 223円 | +6円(+2.8%) |
カルナバイオサイエンス | 893円 | +24円(+2.8%) |
キャンバス | 201円 | +10円(+5.2%) |
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 | 206円 | +1円(+0.5%) |
ラクオリア創薬 | 789円 | +29円(+3.8%) |
シンバイオ製薬 | 811円 | +31円(+4.0%) |
カイオム・バイオサイエンス | 171円 | +4円(+2.4%) |
キッズウェル・バイオ | 276円 | +6円(+2.2%) |
ペプチドリーム | 1,736円 | +105円(+6.4%) |
オンコリスバイオファーマ | 608円 | +2円(+0.3%) |
リボミック | 180円 | +12円(+7.1%) |
サンバイオ | 1,145円 | 0円(0.0%) |
ヘリオス | 645円 | -150円(-18.9%) |
ブライトパス・バイオ | 87円 | +1円(+1.2%) |
窪田製薬ホールディングス | 147円 | +6円(+4.3%) |
ソレイジア・ファーマ | 84円 | +3円(+3.7%) |
Delta−Fly Pharma | 841円 | +52円(+6.6%) |
ステムリム | 761円 | +14円(+1.9%) |
メディシノバ | 310円 | +1円(+0.3%) |
ファンペップ | 207円 | +3円(+1.5%) |
ペルセウスプロテオミクス | 542円 | +15円(+2.8%) |
モダリス | 531円 | +71円(+15.4%) |
クリングルファーマ | 592円 | +19円(+3.3%) |
レナサイエンス | 404円 | 0円(0.0%) |
6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い
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