1 創薬企業の相場概況
米国株は、インフレ上昇率の鈍化や金利上昇のピークアウトを理由に、先週末から株価は回復傾向にあります。
また、その傾向はヘルスケア株に強く表れ、NASDAQ Biotechnology Index(NBI)はNASDAQに比べておおよそ2倍の早さで株価が上昇しています。
この流れに乗りたい日本株ですが、下がりはしないものの、目に見える上昇ともなっておらず、米国株に対して低調な推移を続けています。
そして、医薬品株(TOPIX33業種別-医薬品)や創薬株(創薬平均株価)も日本株全体と同様の動きとなっており、米国ヘルスケア株に倣い、上昇およびその加速となるのかに注目です。
個別株ではシンバイオ製薬が12.1%高となりました。
シンバイオ製薬は昨日記事にまとめた「GNIは中国でのIPF治療薬に対する懸念後退で大幅上昇 シンバイオは増資のデメリットよりも開発成功感度の向上に注目すべき ペルセウスプロテオミクスは開発失速により正念場を迎える」でも述べたとおり、前向きな新規株式発行およびストックオプションによる資金調達が開発成功感度を高めることに繋がりました。
それに加え、シンバイオはChimerix社から導入した抗ウイルス薬ブリンシドフォビルに関して、Chimerix社が同剤のライセンスをEmergent社へ譲渡したと発表しました。
同契約により、シンバイオからのマイルストーンやロイヤリティの行き先が、ChimerixからEmergentへと移ったことが、シンバイオに対する同契約の影響と言えます。
さらに、2021年度の売上高が約18億ドルであり、感染症医薬品の買収実績に定評のあるEmergentによるブリンシドフォビルの導入は、同剤に対する評価の向上に繋がると考えられます。
そして、同評価向上はシンバイオの同剤によるパイプライン価値の向上にも繋がり、それが評価され本日の株価上昇へと繋がったと思われます。
2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)
【そーせいグループ】
・消化器疾患関連の複数のGPCRの同定と検証を目的とした Kallyope社との戦略的研究開発提携について
【ナノキャリア】
【シンバイオ製薬】
・キメリックス社、Brincidofovirに関するライセンス譲渡の合意を発表
【キッズウェル・バイオ】
・インターネットテレビ「株式戦隊アガルンジャー」へ当社代表取締役社長 谷 匡治が出演いたします。
【ペプチドリーム】
・仏Amolyt社による、欧州内分泌学会(ECE)及び米国内分泌学会(ENDO)での当社からのライセンス品であるAZP-3813の研究成果の発表について
【リボミック】
【モダリス】
・5月18日放送予定・日経CNBC「~攻めのIR~Market Breakthrough」に当社代表取締役CEO森田 晴彦が出演するお知らせ
【クリングルファーマ】
・株式会社シェアードリサーチによる当社の調査レポートが更新されました。
3 創薬株価指数と主要株価指数
創薬株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
創薬平均株価 | 526円 | +2円(+0.46%) |
BR創薬株3種 | 1,403円 | -17円(-1.21%) |
BR創薬株7種 | 974円 | -5円(-0.46%) |
BR中型株指数 | 627円 | +6円(+0.92%) |
BR小型株指数 | 222円 | +7円(+3.31%) |
主要株価指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
TOPIX33業種別-医薬品 | 3,091円 | +19円(+0.62%) |
NASDAQ Biotechnology Index | 3,725米ドル | +109米ドル(+3.02%) |
日経平均株価 | 26,895円 | +235円(+0.88%) |
NASDAQ | 11,985米ドル | +322米ドル(+2.76%) |
4 創薬株価指数とテクニカル指標
創薬平均株価構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
BR創薬株3種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム
BR創薬株7種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、そーせいグループ、ペプチドリーム、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR中型株指数構成銘柄:アンジェス、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR小型株指数構成銘柄:オンコセラピー・サイエンス、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、オンコリスバイオファーマ、リボミック、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
4 創薬企業の相場のまとめ
全体 | |
---|---|
値上がり銘柄数 | 20銘柄 |
値下がり銘柄数 | 3銘柄 |
変わらず | 3銘柄 |
出来高 | 1,471万株 |
売買代金 | 824,600万円 |
時価総額 | 7,534億円 |
個別銘柄 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
ジーエヌアイグループ | 1,118円 | +49円(+4.6%) |
アンジェス | 359円 | +3円(+0.8%) |
オンコセラピー・サイエンス | 63円 | 0円(0.0%) |
そーせいグループ | 1,162円 | +11円(+1.0%) |
ナノキャリア | 218円 | +4円(+1.9%) |
カルナバイオサイエンス | 868円 | +34円(+4.1%) |
キャンバス | 190円 | +15円(+8.6%) |
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 | 203円 | +1円(+0.5%) |
ラクオリア創薬 | 760円 | +34円(+4.7%) |
シンバイオ製薬 | 697円 | +75円(+12.1%) |
カイオム・バイオサイエンス | 172円 | +6円(+3.6%) |
キッズウェル・バイオ | 278円 | +18円(+6.9%) |
ペプチドリーム | 1,658円 | -59円(-3.4%) |
オンコリスバイオファーマ | 587円 | +13円(+2.3%) |
リボミック | 181円 | +9円(+5.2%) |
サンバイオ | 1,119円 | +23円(+2.1%) |
ヘリオス | 804円 | -1円(-0.1%) |
ブライトパス・バイオ | 83円 | +1円(+1.2%) |
窪田製薬ホールディングス | 141円 | 0円(0.0%) |
ソレイジア・ファーマ | 79円 | +1円(+1.3%) |
Delta−Fly Pharma | 828円 | +8円(+1.0%) |
ステムリム | 722円 | +4円(+0.6%) |
メディシノバ | 314円 | -1円(-0.3%) |
ファンペップ | 202円 | 0円(0.0%) |
ペルセウスプロテオミクス | 367円 | +6円(+1.7%) |
モダリス | 434円 | 0円(0.0%) |
クリングルファーマ | 581円 | +4円(+0.7%) |
レナサイエンス | 400円 | +2円(+0.5%) |
6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い
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