1 創薬企業の相場概況
本日の創薬株式市場は28銘柄中24銘柄を値を上げ、大型株・中型株・小型株の全ての指数で2日続伸となりました。
ただし、大型株と小型株ではRSIの水準が70%を超えたため、過熱感による売りが入りやすく、明日以降の株価にネガティブな影響を与える可能性が出てきました。
個別銘柄では前日に事業進捗を説明したペプチドリームとモダリスが強い値動きとなりました。
ペプチドリームは前日比3.0%高と、割合で見ると微増な印象を与えますが、前日までの過去10営業日で8回目も株価が上昇している状況下では上値を抑える力も働き、株価を上げ難い環境にありました。
そのような中、本日も値を上げたペプチドリームは強い上昇トレンドの中にあると見て宜しいかと思います。
この背景にはペプチドリームの事業計画に対する投資家からの信用もあるのではないでしょうか。
例えば、売上高に関しては短期300億円、中期500億円、長期1,000億円と計画立てていますが、富士フイルムから放射性医薬品事業を取得し、計画達成に向けて順調に進んでいます。
また、同放射性医薬品事業の取得には金融機関から224億円を借り入れており、第三者機関からの信用評価がペプチドリーム株投資へのリスク低下に寄与していると考えられます。
モダリスは前日比18.2%高と本日の創薬株式市場で最も上昇した銘柄となりました。
同社は前日に成長可能性に関する資料も公表しており、その内容が評価を得たとの認識もありますが、前日の米国市場のゲノム編集技術関連銘柄は強く、その好影響を受けたと見られます。
時価総額50億ドルを超えるIntellia Therapeutics社やCrispr Therapeutics社が前日比4~5%高に対し、15億ドル以下のSangamo Therapeutics社やEditas社は9%前後の株価上昇となり、より時価総額の小さな銘柄で値上げ幅が大きくなりました。
モダリスは時価総額100億円程度と、上記4社に比べて極めて時価総額が小さく、またボラティリティの大きさも相まって大幅な株価上昇になったと思われます。
しかし、今回の上昇はEditas社の共同創設者であるDavid Liu氏がキング・ファイサル国際賞(医学賞)を受賞したことによる話題性の影響も考えられ、明日以降も上昇が続くかどうかは不明です。
2 創薬企業のIR更新情報(前営業日)
【アンジェス】
【キャンバス】
・(開示事項の経過)第13回新株予約権(有償ストック・オプション)の全量行使完了について
【デ・ウエスタン・セラピテクス研究所】
・有価証券報告書-第24期(令和3年1月1日-令和3年12月31日)
【シンバイオ製薬】
・当社取締役に対する新株予約権(ストックオプション)の発行に関するお知らせ
・当社従業員に対する新株予約権(ストックオプション)の発行に関するお知らせ
【ペプチドリーム】
【オンコリスバイオファーマ】
・テロメスキャンを用いたCTC自動検出ソフトウェアの共同開発契約に関するお知らせ
【窪田製薬ホールディングス】
【メディシノバ】
【ファンペップ】
・第三者割当てによる第9回新株予約権(行使価額修正条項付)の大量行使に関するお知らせ
【モダリス】
・内部統制報告書-第6期(令和3年1月1日-令和3年12月31日)
・決議通知
・有価証券報告書-第6期(令和3年1月1日-令和3年12月31日)
3 創薬企業の株価指数
主要指数 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
創薬平均株価 | 634円 | +14円(+2.23%) |
BR創薬株3種 | 1,804円 | +31円(+1.75%) |
BR創薬株7種 | 1,199円 | +22円(+1.88%) |
BR中型株指数 | 708円 | +15円(+2.15%) |
BR小型株指数 | 253円 | +9円(+3.59%) |
4 創薬株価指数とテクニカル指標
創薬平均株価構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、オンコセラピー・サイエンス、そーせいグループ、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、ペプチドリーム、オンコリスバイオファーマ、リボミック、サンバイオ、ヘリオス、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、ステムリム、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
BR創薬株3種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、そーせいグループ、ペプチドリーム
BR創薬株7種構成銘柄:ジーエヌアイグループ、アンジェス、そーせいグループ、ペプチドリーム、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR中型株指数構成銘柄:アンジェス、サンバイオ、ヘリオス、ステムリム
BR小型株指数構成銘柄:オンコセラピー・サイエンス、ナノキャリア、カルナバイオサイエンス、キャンバス、デ・ウエスタン・セラピテクス研究所、ラクオリア創薬、シンバイオ製薬、カイオム・バイオサイエンス、キッズウェル・バイオ、オンコリスバイオファーマ、リボミック、ブライトパス・バイオ、窪田製薬ホールディングス、ソレイジア・ファーマ、Delta−Fly Pharma、メディシノバ、ファンペップ、ペルセウスプロテオミクス、モダリス、クリングルファーマ、レナサイエンス
4 創薬企業の相場のまとめ
全体 | |
---|---|
値上がり銘柄数 | 24銘柄 |
値下がり銘柄数 | 4銘柄 |
変わらず | 0銘柄 |
出来高 | 1,500万株 |
売買代金 | 865,235万円 |
時価総額 | 9,091億円 |
個別銘柄 | 終値 | 前日比(%) |
---|---|---|
ジーエヌアイグループ | 1,390円 | +7円(+0.5%) |
アンジェス | 348円 | +6円(+1.8%) |
オンコセラピー・サイエンス | 69円 | +2円(+3.0%) |
そーせいグループ | 1,448円 | -6円(-0.4%) |
ナノキャリア | 257円 | +6円(+2.4%) |
カルナバイオサイエンス | 1,041円 | +11円(+1.1%) |
キャンバス | 185円 | -1円(-0.5%) |
デ・ウエスタン・セラピテクス研究所 | 211円 | -5円(-2.3%) |
ラクオリア創薬 | 815円 | +45円(+5.8%) |
シンバイオ製薬 | 771円 | +25円(+3.4%) |
カイオム・バイオサイエンス | 188円 | +4円(+2.2%) |
キッズウェル・バイオ | 450円 | +13円(+3.0%) |
ペプチドリーム | 2,178円 | +63円(+3.0%) |
オンコリスバイオファーマ | 654円 | +16円(+2.5%) |
リボミック | 216円 | +5円(+2.4%) |
サンバイオ | 1,199円 | -6円(-0.5%) |
ヘリオス | 1,177円 | +15円(+1.3%) |
ブライトパス・バイオ | 100円 | +4円(+4.2%) |
窪田製薬ホールディングス | 154円 | +2円(+1.3%) |
ソレイジア・ファーマ | 83円 | +2円(+2.5%) |
Delta−Fly Pharma | 1,295円 | +48円(+3.8%) |
ステムリム | 773円 | +56円(+7.8%) |
メディシノバ | 323円 | +10円(+3.2%) |
ファンペップ | 231円 | +6円(+2.7%) |
ペルセウスプロテオミクス | 401円 | +19円(+5.0%) |
モダリス | 415円 | +64円(+18.2%) |
クリングルファーマ | 820円 | +10円(+1.2%) |
レナサイエンス | 454円 | +19円(+4.4%) |
6 バイオテックレポート(BR:Biotech Report)からのお願い
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